インサイドセールスの成功事例25選。フェーズ・業種別に解説
2025/10/22
「インサイドセールスを導入したいが、具体的にどのように運用すれば成果が出るのか分からない」「自社に適したやり方や成功のイメージが湧かない」と悩む方は少なくありません。
導入を進めようとすると「KPIの設計が難しい」「顧客との関係構築が途切れてしまう」「成果が見えるまでに時間がかかる」といった壁に直面しがち。
そこで本記事では、
- インサイドセールスを活用して成果を上げた25の成功事例
- 事例を見る際のポイント
を詳しく解説します。
「インサイドセールスの成功事例を見てもやり方がわからない」「インサイドセールスの立ち上げ方がわからない」という方はセルメイトへご相談ください。
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目次
インサイドセールスとは
インサイドセールスとは、営業担当者が顧客と直接対面するのではなく、電話やメール、オンライン会議ツールなどを使って商談をつくる営業手法のことです。インサイドセールスは、見込み客との接点を増やし、複数回にわたって情報提供やヒアリングを行いながら信頼関係を構築できます。
また、インサイドセールスは役割ごとに細分化されることも多く、代表的な分け方として、
- SDR:反響型(見込み顧客にアプローチして商談を創出)
- BDR:新規開拓型(長期的に関係を構築し、商談に繋げる)
の2つの分類されます。
SDRとBDRに役割を分けることで、既存リードへの対応と新規開拓を並行して進められ、営業活動全体の効率と成果を最大化できるのがインサイドセールスの特徴です。
立ち上げ・運用の失敗する原因と割合
インサイドセールスを自社で実施する企業も多く、本記事では成功事例を紹介しますが、立ち上げ・運用に失敗する企業も多いのが実情です。
以下は、IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー」で公表されたBtoB企業のインサイドセールスに関する実態調査における「インサイドセールスにおいて、失敗した経験はありますか?」の割合です。

71%の割合でインサイドセールスの立ち上げ・運用に失敗したと回答。71%もの企業が失敗を経験している背景には、いくつか共通する要因があり、主に以下が挙げられます。
- 明確なKPIや目標を定めずに立ち上げてしまう
- マーケティング部門やフィールドセールスとの連携不足
- 営業担当者ごとに手法がバラバラで属人化が進む
自社で立ち上げ・運用を実施すれば、コストが外注に比べて安価にすむというメリットがあります。しかし、失敗してしまっては意味がないので、外注を検討するのも1つの策と言えるでしょう。
「インサイドセールスの立ち上げ方が知りたい」「インサイドセールスの立ち上げ方がわからない」という方は、以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご確認ください。
参考記事:インサイドセールス立ち上げの完全ガイド。BDR組織の33チェックリスト付き
インサイドセールスの事例を見るときのポイント
インサイドセールスの事例を見るときは、以下2つのポイントに着目しましょう。
- 自社と同じ課題や業種であるか
- どのようなプロセスで成功したのか
自社と同じ課題や業種であるか
インサイドセールスの事例を参考にする際は、まず「自社と似た業種や課題かどうか」を確認することが大切です。
たとえば、製造業の企業がIT業界の事例をそのまま真似ても、商材の特性や顧客の検討期間が違うため、同じ成果が得られるとは限りません。
事例を探すときは、
- 自社との規模感
- 営業のフロー
- 抱えている課題
が近いものを選ぶことで、参考にできます。自社の状況と異なる場合でも、部分的に参考にできるポイントを見極めて活用しましょう。
どのようなプロセスで成功したのか
事例を見ると成果だけに目がいきがちですが、参考にするべきなのは「成果に至るまでのプロセス」です。たとえば、
- リードを獲得した後にどんな基準で優先順位をつけたのか
- 電話のスクリプトやメールの内容をどのように改善していったのか
といった具体的な工夫が分かると、自社の施策に落とし込みやすくなります。
また、途中で直面した課題やそれをどう解決したかを知ることで、「自社でも再現できるかどうか」の判断がしやすくなります。成果の数字だけを見るのではなく、試行錯誤の流れを意識して確認することが成功事例の活かし方です。
【フェーズ別】インサイドセールスの成功事例15選
インサイドセールスの成功事例は主に以下3つのフェーズで紹介します。それぞれのフェーズごとに、課題・成功の方法は異なりますので、自社に当てはまるものから選択しましょう。
- 導入・立ち上げ
- 拡張・仕組み化
- 成熟フェーズ
【導入・立ち上げ】インサイドセールスの成功事例
まずは導入・立ち上げにおけるインサイドセールスの成功事例以下5社を紹介します。
- アポプラスキャリア株式会社
- 株式会社オムニサイエンス
- 株式会社マルケト
- 株式会社メドレー
- 株式会社ウィルゲート
アポプラスキャリア株式会社

| 課題 | ・社内にインサイドセールス組織がなく、新規開拓が困難であった ・SFAを活用しておらず、営業活動の可視化ができていなかった |
| 取り組み | ・架電数だけをKPIにするのではなく、商談の「質」重視の提案ロジックを導入した ・代行ベンダーを使い、共通の SFA 環境下でリアルタイムにデータ共有を開始した |
| 成果 | ・社内営業では難しかった顧客案件の商談化に成功 ・社内にもインサイドセールスのノウハウが蓄積され始めた |
アポプラスキャリアは、従来は社内営業が兼務で新規架電・商談獲得を行っていましたが、首都圏エリアでの競合激化により新規開拓が伸び悩んでいました。
そこで、架電数などの量ではなく、価値ある商談を生む質を重視する指標設計に切り替え、インサイドセールス代行を活用して活動を始めます。
さらに、代行チームと社内が同じSFAを使って情報を即時共有する仕組みを整えたことで、営業判断の速度が向上。これにより、自社だけでは取りにくかった案件の商談化が実現し、代行を通じてインサイドセールスの運用ナレッジも社内に残りました。
こちらの事例について詳細を知りたい方は以下のリンクからチェックしてみてください。
事例記事:アポプラスキャリア株式会社
株式会社オムニサイエンス

| 課題 | ・顧客紹介・セミナー・展示会によるリード獲得には限界を感じていた ・インサイドセールス組織をゼロから立ち上げるノウハウとリソースが不足していた |
| 取り組み | ・アウトバウンド中心の営業を強化すべく、代行で体制を補完 ・提案が的確で、IT商材での導入事例が豊富な代行会社を選定 |
| 成果 | ・初回商談段階で、顧客自身がサービスの利用を想定した質問をする高品質商談が増加 ・トスアップ時点でのヒアリング情報が詳細になり、商談での認識ズレが減少 |
オムニサイエンスでは従来、展示会や紹介など「受け身型」のリード創出方法に頼っていましたが、それだけでは成長が頭打ちになることに不安を抱えていました。
そこで、社内での体制構築を待つのではなく、インサイドセールス代行を活用して即戦力を導入しました。代行先を選ぶ際は、提案力や過去のIT商材導入実績を重視。実際、代行開始後は初回商談の質が高まり、顧客が自らサービス活用を想定して質問してくるケースが増えています。
また、代行からフィールドセールスへの引き継ぎ時には、ヒアリング項目をしっかり押さえることで、引き継ぎ後の認識ズレが起きにくい体制を構築できたという成果も見られています。
こちらの事例について詳しくご覧になりたい方は以下のリンクから詳細をチェックしてみてください。
事例記事:株式会社オムニサイエンス
株式会社マルケト

出典:Adobe
| 課題 | ・日本での事業開始時、営業専任を置く体制はゼロで、新規商談創出の体制構築が急務 ・組織としてのミッション・役割、KGI/KPI、運用プロセスや採用・教育方針が未整備 |
| 取り組み | ・組織創設にあたり、まずミッションを定義し、役割と責任範囲を明確化 ・KPI・KGIを定め、業務フロー・使用システムの設計・連携を構築 |
| 成果 | ・インサイドセールスとフィールドセールスとの連携した営業プロセスが実現 ・体制が徐々に拡張しながらも、ミッションと指標に沿った運営が可能になった |
マルケトは、日本国内事業を始めた当初は営業専任者を持たず、MAとインサイドセールスを融合させた体制をゼロから構築する挑戦を行いました。同社では、インサイドセールスの「使命」を明確にし、それに基づいて役割・責任範囲を定めました。
そのうえで、KGI を「商談化件数」と定め、日々の KPIを設計して運用を開始。また、MAツール・CRM/SFA の連携を重視し、種々のデータを統合して部門間での情報共有を実現した点も特徴です。
採用・教育面でも、インサイドセールス担当を即戦力として投入するのではなく、段階的な研修やテストを経て実業務に着手させる仕組みを設け、質を確保しながら組織を拡大していきました。
株式会社メドレー

出典:株式会社メドレー
| 課題 | ・医療分野での営業経験者が少なく、新規開拓チャネルが十分に確立されていなかった ・少人数でインサイドセールスを運用する体制で、効率的なコミュニケーション設計が必要 |
| 取り組み | ・小規模かつ選定した顧客セグメントに対してインサイドセールスを試行 ・顧客の課題を深掘りできる質問設計やナーチャリングメールを段階的に整備 |
| 成果 | ・少人数体制からでも一定の商談創出に成功 ・顧客ニーズを正確に把握できるようになり、リード温度管理が改善 |
株式会社メドレーのインサイドセールスでは、医療機関向けクラウドサービス「CLINICS」を電話やオンライン面談を活用して販売。従来の訪問営業ではリーチできなかった遠隔地のクリニックや小規模医療機関にも効率的にアプローチできる体制を構築しました。
例えば、新型コロナウイルス感染症拡大時に、医療現場で急速に求められたオンライン診療の導入ニーズに対し、インサイドセールスチームが医師や医療スタッフへ継続的に情報提供・悩み相談を実行。
この成功の背景には、営業活動のデジタル化を推進し、顧客管理システムを活用してリードの状況や過去の対応履歴をチーム全員で共有し、効果的なタイミングで丁寧な提案を行えたためです。
株式会社ウィルゲート

出典:株式会社ウィルゲート
| 課題 | ・コロナ禍で従来の対面型セミナーや営業チャネルが制限 ・社内で営業組織を分業化し、インサイドセールスに対するスキル・仕組みも未成熟 |
| 取り組み | ・マーケティング → インサイドセールス → フィールド営業の三層体制を明確化 ・架電時間帯や通話ラベル付け等を活用して「つながりやすい時間帯やリサイクル戦略」を検証 |
| 成果 | ・商談化率・コネクト率向上に成功 ・在宅勤務下でも活動量が見えるようになり、個々の営業スキル改善つながる |
ウィルゲートでは、コロナ禍で従来の対面セミナーに頼る営業モデルが制限される中、オンライン施策とインサイドセールスの強化が急務となりました。この変化に対応するため、組織をマーケティング・インサイドセールス・フィールドセールスの3部門に分け、それぞれの役割を明確化。
また、SalesforceやSlack、MiiTelを組み合わせ、通話の録音・分析・自動テキスト化により営業活動を可視化します。また、架電時間や通話のラベル付けデータをもとに、つながりやすい時間帯の仮説検証を行い、効率的なアプローチ設計を可能にしました。
これによって、商談成立率の改善や品質向上が実現し、リモート環境でも成果を出せる営業体制が整っています。
【拡張・仕組み化】インサイドセールスの成功事例
次は拡張・仕組み化におけるインサイドセールスの成功事例を5つ紹介します。
- 株式会社UUUO
- 株式会社ビズリーチ
- 株式会社カケハシ
- 株式会社SmartHR
- コニカミノルタジャパン株式会社
株式会社UUUO

| 課題 | ・顧客開拓・オンボーディング・フォローを行う人員が不足していた ・インサイドセールスとして機能する体系的な仕組みが社内になかった |
| 取り組み | ・インサイドセールス代行を活用し、スタートアップ支援実績のある業者を選定 ・アプローチ段階におけるリードのスコアリングや追客手法、資料送付などの運用設計を並行して進めた |
| 成果 | ・初月から商談獲得を達成 ・商談品質が徐々に向上し、大型案件の成約も生まれるようになった |
UUUOは、自社での営業人員が十分でない中、インサイドセールスを立ち上げたいがノウハウがないという課題を抱えていました。
そのため、外部代行を活用する形を採り、単にアプローチを打つだけでなく、リードスコアリングや追客設計も同時に進行。
固定の代行メンバーがプロジェクトに深く関与する体制を取ったことで、運用を改善しながら徐々に質を高めることができ、初月で商談化に成功し、大型案件も取れるようになりました。
こちらの事例については以下のリンクから詳細をチェックできますので、あわせてご確認ください。
事例記事:株式会社UUUO
株式会社ビズリーチ

出典:株式会社ビズリーチ
| 課題 | ・行動量を増やすこと自体を目的化してしまい、質の担保が不十分になっていた ・メンバーの成長やモチベーション維持の仕組みづくりが不足 |
| 取り組み | ・「行動量ではなく価値提供」を重視する方針に改め、量よりも質を重んじた運用にシフト ・メンバーが会社運営にも参画できる「みらい会議」などの制度を設置し、成長意欲を引き出す制度設計 |
| 成果 | ・顧客体験や情報提供の質が向上し、営業活動の信頼性が高まった ・インサイドセールスメンバーの視点や当事者意識が高まり、長期的な成長を見据えたチーム運営が可能になった |
ビズリーチは、創業初期からインサイドセールスを活用してきた企業の一つです。同社では、行動量ばかりを追っていたことから、質の低下を招いていました。
そこで単純に架電件数や接触回数を追うのではなく、顧客に価値を届け、意味のある提案をすることを目的とします。さらに、みらい会議と呼ばれる制度を設け、インサイドセールスメンバー自身が会社の運営や改善提案に関わる仕組みを組み込み、当事者意識を高めることで、メンバーの成長を促す運営を実施。
その結果、顧客体験や情報提供の質が向上し、営業活動の信頼性が高まりました。
株式会社カケハシ

出典:株式会社カケハシ
| 課題 | ・新規リード数が不足し、販路拡大が進まなかった ・営業活動が属人的で、PDCAや情報共有が整っていなかった |
| 取り組み | ・インサイドセールス業務をアウトソーシングしてリソースを補填 ・トークスクリプトや営業フローを整理し、記録・可視化を実施 |
| 成果 | ・他手法と比べて 5倍程度の商談化数 を確保 ・営業の引き継ぎミスや認識差が軽減され、チームの生産性と成功率が向上 |
カケハシは、導入初期にリードが足りないという課題を抱えており、単に営業人員を増やすだけでは限界があると判断しました。
そこで、インサイドセールスをアウトソーシングする形で体制を補い、社内におけるトークスクリプト・営業フロー整備と情報記録・可視化に力を入れました。
その結果、商談化数は従来手法の5倍に上り、部門間での情報共有やプロセス統一により、営業の認識ズレが減り、全体の生産性と成功率が向上しています。
株式会社SmartHR

出典:株式会社SmartHR
| 課題 | ・チーム間の情報共有や高速な意志決定が不十分で、成長速度が頭打ち ・目標設定が曖昧だと各メンバーの方向性がぶれていた |
| 取り組み | ・長期的なビジョンをもとにゴールから逆算して中長期目標を設定 ・Slackや社内ツールを活用し、ノウハウや事例の即時共有体制を構築 |
| 成果 | ・情報共有が迅速になり、現場の判断スピードが向上 ・チーム全体での統一感が増し、成果への再現性が高まった |
SmartHR は成長軌道に乗る中で、単なる拡張だけでなく運営の質を高めるフェーズに入っていました。そこで同社は、ただ目標を設定するのではなく、長期ビジョンから逆算して中長期の目標設計を行いました。
また、営業メンバー間や他部署とのノウハウ共有を高速化するため、Slackや社内共有ツールを駆使して、成功パターンや改善案が即座に伝わる体制を整えたことが成果につながっています。
こうした仕組み化が、チームの統一感を高め、再現性あるインサイドセールスの成果を出す基盤となりました。
コニカミノルタジャパン株式会社

| 課題 | ・従来型営業中心だったため、新規顧客開拓の効率化が遅れていた ・インサイドセールスと他部門との役割分担や体制構造が未成熟だった |
| 取り組み | ・マーケティング組織を設立し、その中にインサイドセールスを据える体制構築 ・BDR/SDR の役割分担を明確にし、ツールや指標による可視化を行った |
| 成果 | ・新規顧客開拓の効率化が進み、営業活動のデジタル転換を加速 ・役割分担が明確になったことで運用が安定し、成果を持続可能なものに |
コニカミノルタは、オフィス機器や業務機器市場で長年の実績を持つ企業として、従来の対面中心営業からの転換を迫られていました。そこで、マーケティングチーム内にインサイドセールスを組み込む形で体制を刷新し、BDR/SDR 分業体制と明確なKPI設計を導入。
この仕組みにより、役割毎の責任が明確になり、営業活動の可視化が進み、効率的に新規顧客開拓を進められるようになりました。
結果として、インサイドセールスが安定稼働し、営業のデジタルトランスフォーメーションが促進されています。
【成熟フェーズ】インサイドセールスの成功事例
最後は成熟フェーズにおけるインサイドセールスの成功事例を5つ紹介します。
- 株式会社カンブライト
- 株式会社イトーキ
- 株式会社ヤプリ
- パナソニック インダストリー株式会社
- ノウンズ株式会社
株式会社カンブライト

| 課題 | ・ナーチャリングの視点がなく受注につながる質の高い案件を生み出せていなかった ・営業体制が代表+2名という少人数で、人的リソースが足りない |
| 取り組み | ・複数回接触による丁寧なアプローチを重視するインサイドセールス手法を採用 ・ノウハウ・仕組み構築を含む代行サービスを導入し、営業活動を伴走型で支援 |
| 成果 | ・初月から期待を上回る商談数を獲得 ・接触を重ねることで顧客温度を育て、継続的に商談を創出 |
カンブライトでは、テレアポ代行を利用していたものの量だけを追うスタイルでは質の高い案件まで育てられないという壁がありました。
そこで、複数回の接触を通じてリードを育てるスタイルに切り替え、ノウハウ提供型の代行支援を得る方針を採用。
導入後は、初月から商談件数が想定以上に獲得でき、定例会では顧客反応などの定性情報を用いて改善点を議論することで、営業とサービス双方の精度を高めています。
株式会社イトーキ

出典:株式会社イトーキ
| 課題 | ・営業DXとしてのインサイドセールス導入時、ノウハウが乏しく手探りで進行 ・メンバー間でアプローチ方法やヒアリング内容にばらつきがあり、成果が不安定 |
| 取り組み | ・外部研修や専門企業の知見を採り入れ、ヒアリングノウハウやトーク設計を学習 ・電話ヒアリングの手順やポイントなどをプレイブック化・マニュアル化し、チーム内で共有 |
| 成果 | ・メンバー間のばらつきが抑えられ、安定した成果を出せる体制に転換 ・営業DXの一環として、インサイドセールスが成果貢献する位置づけを確立 |
イトーキは、伝統型の営業が中心であった組織において、営業DXを推し進めるべくインサイドセールスを導入しました。
当初は経験不足もあり、試行錯誤の段階が続きましたが、外部から学んだヒアリング技術やアプローチメソッドをベースに、トークガイドの整備とマニュアル共有を行うようになりました。
さらに、各担当者の電話トーク内容を可視化し、弱点を補強・改善していくサイクルを回すことで、チーム内でのばらつきが縮まり、より安定した成果を出す体制を作り上げています。
株式会社ヤプリ

出典:株式会社ヤプリ
| 課題 | ・インサイドセールスに対して「単なる架電部隊」という偏ったイメージに ・入社直後のメンバーには、何をすればよいか明確でない業務難度が高い状況に |
| 取り組み | ・架電前のリスト選定や施策設計にもインサイドセールスチームが関わるように業務領域を広げる ・入社後は、1週間ごとの具体的なスケジュールと目標を設定 |
| 成果 | ・業務開始後の立ち上がりが早く、メンバーが迷うことなく業務に集中 ・架電だけでなく企画提案型の動きもできるようになり、営業とマーケティング領域をまたぐ遂行が可能に |
ヤプリでは、IS に対して「ただ架電するだけ」という印象を持たれやすい中で、リスト選定や施策設計も担う役割を付与することで、業務の幅と責任を広げています。
また、新人が早期に動けるよう、1週間ごとの行動スケジュールと目標を設けたオンボーディング体制を整備しており、入社直後の不安を軽減。
加えて、メンバーからのツール導入や手法提案を歓迎する運営スタンスにより、改善が速く回る組織になっており、成果の向上スピードも高まっています。
パナソニック インダストリー株式会社

| 課題 | ・従来のCMSではリード獲得数が伸び悩み、営業とマーケティング情報の連携が不十分に ・メンバー間でアプローチ方法やヒアリング内容にばらつきがあった |
| 取り組み | ・外部研修や専門企業の知見を採り入れ、ヒアリングノウハウやトーク設計を学習 ・電話ヒアリングの手順やポイントなどをプレイブック化・マニュアル化し、チーム内で共有 |
| 成果 | ・メンバー間のばらつきが抑えられ、安定した成果を出せる体制に転換 ・営業DXの一環として、インサイドセールスが成果貢献する位置づけを確立 |
パナソニック インダストリー株式会社では、従来のCMSからHubSpot Content Hubへの切り替えを通じて、インサイドセールス活動の大幅な効率化を実現し、リード獲得数を約3.5倍に増加させることに成功しました。
この取り組みでは、営業部門がマーケティング部門と密接に連携し、顧客の行動データや問い合わせ内容をCRM上で一元管理し、インサイドセールスチームが最適なタイミングで多様なニーズに合わせた情報や提案を行いました。
また、インサイドセールス活動において得られたノウハウやヒアリング手法は「プレイブック」としてマニュアル化され、担当者間で共有・改善を重ねることで、初心者でも成果を出しやすい環境が整備されているのが特徴です。
ノウンズ株式会社

| 課題 | ・見込み客リスト数には限りがあり、架電ベースのアプローチでは息切れが起きやすい ・複数手段を組み合わせたナーチャリング設計が不十分 |
| 取り組み | ・通常の電話アプローチに加えて、メールやウェビナー・セミナー誘導を組み合わせた複合的アプローチを設計 ・接触頻度をコントロールしつつ、複数回のコミュニケーションで顧客温度を高める戦略を実行 |
| 成果 | ・安定的に商談案件数を創出できるようになった ・アプローチ手法多様化により、リスト枯渇リスクを緩和 |
ノウンズ社は、限られたリストを効率的に使いながら成果を出したいという課題のもと、電話+メール+ウェビナー誘導といった複合的アプローチを構築しました。
特に、単に架電を繰り返すのではなく、接触回数とタイミングを戦略的に制御し、リードを育てながら商談に結びつけるナーチャリング戦略を重視しています。
また、定例会で実際の顧客反応をもとにアプローチ手法を改善し、文面やタイミングを最適化することで、安定的に商談数を生み出す体制を築き上げています。
こちらの事例については以下のリンクからチェックできますので、ご確認ください。
事例記事:ノウンズ株式会社
【業界別】インサイドセールスの成功事例10選
ここからは業界別にインサイドセールスの成功事例を10個紹介します。
製造×インサイドセールス

出典:コマツ株式会社
| 課題 | ・製品問い合わせ対応を営業全員で分担しており、回答までに数日かかることが常態化 ・対応遅延によって受注機会を逃すケースが増加 |
| 取り組み | ・専任のインサイドセールス部門を設置 ・技術問い合わせの一次対応・見積提示・商談設定を担当 |
| 成果 | ・初回対応時間が平均48時間 → 4時間に短縮 ・商談化率が12% → 28%に改善 |
コマツ株式会社では、これまで製品に関する問い合わせ対応を営業全員で分担しており、回答までに数日かかることも珍しくなく、結果として受注機会の損失が課題となっていました。
そこで専任のインサイドセールス部門を新設し、技術問い合わせの一次対応や見積もり提示、商談設定までを一元化。FAQデータベースを整備することで対応スピードと品質を高め、初回対応は48時間から4時間へ短縮され、商談化率も12%から28%に上昇しました。
さらに技術部門の負担を約40%削減する成果も上げています。
IT×インサイドセールス

| 課題 | ・急成長期で営業リソースが不足 ・ホットリードの優先管理が不十分で営業効率が低迷 |
| 取り組み | ・インサイドセールス組織を立ち上げ ・リード属性・行動履歴によるスコアリングを実施 |
| 成果 | ・商談化率が10% → 25%に改善 ・初回接触時間を72時間 → 6時間以内に短縮 |
Salesforce Japan株式会社では、急成長フェーズにおいて営業リソースが不足し、ホットリードの優先順位管理が十分にできず訪問営業の効率が低下していました。
そこでインサイドセールス部門を立ち上げ、リードの属性や行動履歴に基づくスコアリングを実施し、SFAやコール管理ツールで活動を可視化。
優先度の高いリードへ集中アプローチする体制を整えた結果、商談化率は10%から25%に改善します。また、初回接触も72時間から6時間以内に短縮され、営業リソースの最適化と売上の拡大を実現しました。
人材派遣×インサイドセールス

| 課題 | ・Webエントリーや資料請求は多いが商談化率が低い ・営業工数が増大し、効率低下 |
| 取り組み | ・MAを活用したリードスコアリングを導入 ・シナリオ型フォローを実施し、温度感に応じた段階的アプローチを展開 |
| 成果 | ・商談化率が9% → 22%に改善 ・営業1人あたりのアポ獲得数が1.6倍に増加 |
パーソルテンプスタッフ株式会社では、Webからのエントリーや資料請求は多いものの商談化率が低く、営業担当者がリード対応に追われ効率が悪化していました。
そこでMAを連携し、リードスコアリングとシナリオ型の段階的フォローを導入。温度感に応じてメールによるナーチャリングから架電までを最適化します。
その結果、商談化率は9%から22%に向上し、営業1人あたりのアポイント獲得数は1.6倍に増加、さらに営業負担も30%削減することに成功しました。
広告×インサイドセールス

出典:株式会社電通デジタル
| 課題 | ・多様化する広告チャネルに対応できず、最適提案が困難 ・売上成長が頭打ち |
| 取り組み | ・業界別提案スクリプトとヒアリングフォーマットを標準化 ・提案パターンを体系化し、商材マッチングを迅速化 |
| 成果 | ・商談化率が15% → 30%に倍増 ・営業生産性が大幅に向上 |
株式会社電通デジタルでは、多様化する広告チャネルへの対応が追いつかず、顧客に最適な提案が難しい状況が続き、売上成長が停滞していました。
そこでインサイドセールス部門を設置し、チャネルや業界ごとに提案スクリプトやヒアリングフォーマットを標準化。提案パターンを体系化して商材を迅速にマッチさせる仕組みを構築しました。
その結果、商談化率は15%から30%に倍増し、営業生産性も大幅に向上、売上拡大に直結する成果を上げました。
医療×インサイドセールス

出典:エムスリー株式会社
| 課題 | ・医療機関からの問い合わせ対応に時間がかかる ・ホットリードを取りこぼすケースが発生 |
| 取り組み | ・Web行動をトリガーにした自動アプローチを導入 ・専門知識を持つチームが一次ヒアリングと商談設定を担当 |
| 成果 | ・リード対応速度が70%改善 ・商談数が従来比で2倍に増加 |
エムスリー株式会社では、医療機関向けサービスの問い合わせ対応に時間がかかり、ホットリードを取りこぼすという課題を抱えていました。
そこでインサイドセールスを導入し、医師や病院のWeb行動をトリガーとした自動アプローチを展開。専門知識を持つチームがオンラインで一次ヒアリングと商談設定を行う体制を整備しました。
その結果、リード対応速度は70%改善し、商談数は従来比で2倍に増加、受注率も25%から40%へと大幅に向上しました。
金融×インサイドセールス

出典:株式会社みずほ銀行
| 課題 | ・1件あたり平均20分以上のヒアリングで営業効率が悪化 ・購買意欲の高いリードへの迅速対応が難しい |
| 取り組み | ・MAとWebアンケートを連携し、初回ヒアリングを自動化 ・Web行動履歴を活用し、トリガー架電で深堀りヒアリングを実施 |
| 成果 | ・月間商談数が従来比20倍に増加 ・営業工数を1/10に削減 |
株式会社みずほ銀行では、1件あたり平均20分以上を要するヒアリングが営業効率を下げ、購買意欲の高いリードへの迅速対応ができず、情報管理の煩雑さも課題になっていました。
そこでMAとWebアンケートを連携させ、初回ヒアリングを自動化。さらにWeb行動履歴に基づいたトリガー架電でインサイドセールスが効率的に深掘りヒアリングを実施する仕組みを導入しました。
その結果、月間商談数は従来比で20倍に増加し、営業工数は1/10に削減され、質の高いリード対応が実現しました。
小売×インサイドセールス

出典:イオンリテール株式会社
| 課題 | ・コロナ禍で来店予約電話の成功率が低下 ・来店促進が進まない |
| 取り組み | ・MAと連携したナーチャリング配信を導入 ・購買意欲の高まりを自動検知し、適切なタイミングでコールを実施 |
| 成果 | ・短期間で商談化数が従来比3倍に増加 ・アプローチ回数を半減しながら成果を拡大 |
イオンリテール株式会社では、コロナ禍により電話での来店予約の成功率が低下し、来店促進が進まないという課題を抱えていました。
そこでMAと連携したナーチャリング配信を導入し、見込み客の購買意欲が高まるタイミングを自動検知。インサイドセールスがその最適なタイミングで効率的にコールを行う体制を構築しました。
その結果、短期間で従来比3倍の商談化を実現し、アプローチ回数を半減させながらも成果を大幅に拡大しました。
物流×インサイドセールス

出典:大塚倉庫株式会社
| 課題 | ・展示会リストのフォローアップに工数がかかる ・リード掘り起こしが不十分 |
| 取り組み | ・インサイドセールス代行を活用し、展示会名簿を効率フォロー ・顧客課題を可視化し、コールログを活用した継続的コミュニケーションを実施 |
| 成果 | ・展示会リードからのアポ獲得数が前年比2倍に増加 ・潜在顧客との関係構築を強化 |
大塚倉庫株式会社では、展示会で得たリストのフォローアップに膨大な工数がかかり、リード掘り起こしが十分にできない課題を抱えていました。
そこでインサイドセールス代行を活用し、展示会名簿を効率的にフォローアップ。顧客ごとの課題情報を可視化し、コールログを活用して継続的なコミュニケーションを行った結果、展示会リードからのアポイント獲得数は前年比で2倍となり、潜在顧客との関係構築も強化されました。
メディア×インサイドセールス

出典:日本経済新聞
| 課題 | ・受動的営業では新規B2B市場の開拓が限定的 ・商談機会を十分に増やせない |
| 取り組み | ・インサイドセールス部門で企業規模・業種別のセグメントを設定 ・ターゲットごとにカスタマイズ提案を実施 |
| 成果 | ・新規商談化率が20% → 35%に向上 ・チャネル多様化により売上基盤を強化 |
日本経済新聞社では、従来の受動的な営業活動では新規B2B市場の開拓が限定的で、商談機会を十分に増やせないという課題を抱えていました。
そこでインサイドセールス部門を設け、企業規模や業種ごとにセグメントを設定してターゲット別にカスタマイズした提案を展開。
週次でPDCAを回してアプローチを最適化した結果、新規商談化率は20%から35%に改善し、チャネルの多様化によって売上基盤の強化を実現しました。
Saas×インサイドセールス

出典:freee株式会社
| 課題 | ・MA導入済だがリード育成が不十分 ・案件化率が伸び悩み、営業リソースも不足 |
| 取り組み | ・MA連携でリードスコアリングを高度化 ・ホットリードをインサイドセールスが即時フォロー |
| 成果 | ・商談数が2倍、受注率が3倍に改善 ・年間売上が15億円増加 |
freee株式会社では、すでにMAを導入していたもののリード育成が不十分で案件化率が伸び悩み、さらに営業リソース不足が課題に。
そこでMAと連携した高度なリードスコアリングを導入し、ホットリードをインサイドセールスが即時フォローする体制を整備します。
さらにフィールド営業との分業体制を構築して役割を明確化しました。その結果、商談数は2倍、受注率は3倍に改善し、年間売上は15億円増加、営業ROIも大幅に向上しました。
以下の資料では、セルメイトを活用してインサイドセールスを成功させた企業を紹介しています。「インサイドセールスの成功事例を詳しくみたい」という方は、以下のリンクから資料ダウンロードができますので、ご覧ください。
⇨インサイドセールス代行「セルメイト」導入事例➀のダウンロードはこちら
⇨インサイドセールス代行「セルメイト」導入事例➁のダウンロードはこちら
事例からわかるインサイドセールスの成功方法
ここまで事例を紹介しましたが、インサイドセールスの成功方法を3つ紹介します。
- 営業体制の強化は支援をしてもらう
- 複数回の接触でリード育成に力を入れる
- インバウンドに依存しない
営業体制の強化は支援をしてもらう
多くの企業がインサイドセールスを導入する際に直面するのが、専任人材の不足やノウハウの欠如です。特に中小企業やスタートアップでは、営業部門のリソースが限られており、専任チームを一から立ち上げる余裕がないことが少なくありません。
こうした状況では、経験豊富な支援企業に依頼することで、立ち上げ初期から成果につながる仕組みを素早く構築でき、同時に社内にもノウハウを蓄積できます。
また、支援パートナーは日々多くの業界案件を扱っているため、自社だけでは得られない知見や改善策を取り入れることが可能です。結果として、短期間で即戦力化が進み、効率的な営業体制を実現できるのです。
複数回の接触でリード育成に力を入れる
インサイドセールスにおいては、見込み客リストに一度接触しただけで商談に結びつくことは稀です。特に高単価のBtoB商材や検討期間が長いサービスでは、単発のテレアポでは顧客の信頼を得られず、検討優先度が上がらないまま終わってしまうケースが多く見られます。
そこで重要なのが、複数回の接触を通じてリードを徐々に育てる「ナーチャリング」の考え方です。段階的に情報提供を行い、顧客が抱える課題やニーズに合わせた提案を続けることで、信頼関係が深まり、商談化率が高まります。
また、メール配信・セミナー招待・架電フォローなど複数のチャネルを組み合わせることで、顧客にとって自然な形で関心を高められる点も有効です。
インバウンドに依存しない
インサイドセールスにおいて、問い合わせや資料請求などのインバウンドリードは重要なチャネルです。しかし、それだけに依存してしまうと、季節要因や市場の動向によってリード数が変動し、安定的な商談創出が難しくなるリスクがあります。
特に展示会や広告キャンペーンなど、インバウンド施策は一時的な効果に偏りやすいため、長期的な成長を支えるには不十分です。そこで、アウトバウンド施策を組み合わせることが必要なのです。
架電やメールによる積極的なアプローチで接点を増やし、潜在顧客を自ら掘り起こす仕組みを作ることで、インバウンドの波に左右されない安定した営業活動が実現します。インバウンドとアウトバウンドをバランスよく掛け合わせることが、持続的に成果を上げる鍵となります。
インサイドセールスの支援は「セルメイト」
本記事で紹介した25の成功事例から見えてくるのは、「誰が・どの指標で・どんな順番で動くか」を先に決め、試行錯誤を早く回すチーム設計がインサイドセールスの勝ち筋だということです。
共通の成功要因は主に3つです。
- 不足しがちな人員・知見は外部支援で初速を上げ、同時に社内へノウハウを着地させる
- 単発接触ではなく複数タッチの設計で温度を育てる
- インバウンドに依存せずアウトバウンドを重ねる
インサイドセールスの立ち上げにおける事例をしっかりと理解して、成功させましょう。

また、成功事例を見た上で「インサイドセールスの立ち上げ・運用に自信がない」「社内にノウハウのある人材がいない」という方は、セルメイトまでご相談ください。
セルメイトでは、100社以上の実績をもとに中長期的に成果の出るインサイドセールス組織の立ち上げ・運用を実施します。以下のリンクからお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。
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