SaaS企業におけるインサイドセールスとは?重要な理由やポイントを紹介

セルメイト 運営

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「リードは獲得できても商談につながらない」

「営業チームとの連携がうまくいかない」

このような課題を抱える企業も多いのではないでしょうか。インサイドセールスを効果的に活用するためには、成功事例を参考にしながら、導入のメリット・デメリットを理解し、自社に最適な運用方法を選択することが重要です。

本記事では、SaaS企業におけるインサイドセールスの役割や成功のポイント、実際の成功事例について詳しく解説します。営業の効率化や成約率の向上を目指している企業の皆様は、ぜひ参考にしてください。

SaaS企業のインサイドセールスとは

SaaS企業におけるインサイドセールスは、一般的な営業活動とは異なります。こではSaaSの概要と、SaaS企業におけるインサイドセールスの特徴について紹介します。

SaaSとは

SaaS(Software as a Service)とは、インターネットを通じて提供されるソフトウェアサービスのことを指します。パッケージ型ソフトウェアとは異なり、端末にソフトウェアをインストールする必要がなく、ブラウザやアプリを通じてサービスを利用できます。Google WorkspaceやSalesforce、Slackなどが代表的なSaaSの例です。

月額課金や年間契約などのサブスクリプション方式を採用しているため、一度導入された後も継続的に利用されることが一般的です。また、アップデートや新機能の追加が容易であり、ユーザーは常に最新の状態でソフトウェアを利用できます。

SaaS企業におけるインサイドセールスの特徴

SaaSは顧客の検討期間が比較的長いという点が特徴的です。単に商談を獲得するだけでなく、顧客のニーズや状況を深く理解し、適切なフォローアップを行うことが求められます。

また、SaaS企業では、データドリブンな営業活動が非常に重要です。例えば、顧客の利用状況をCRMや分析ツールで把握し、適切なタイミングでアプローチを行うことで、成約率を高めることが可能です。

さらに、SaaS企業の売上の多くは、既存顧客の契約更新やアップセル・クロスセルによって生まれます。そのため、インサイドセールスは新規顧客の獲得だけでなく、既存顧客との関係構築や継続利用を促進する役割も担います。

SaaS企業でインサイドセールスが重要な理由

SaaS企業において、インサイドセールスは新規顧客の獲得だけでなく、契約の維持やアップセル・クロスセルの促進にも大きく貢献します。ここでは、SaaS企業でインサイドセールスが重要とされる理由を紹介します。

サブスクリプション型のビジネスモデルを支える

サブスクリプション型のビジネスモデルは新規顧客の獲得だけでなく、リテンションやアップセル・クロスセルが売上の要です。インサイドセールスは、契約の継続や拡大を促進するために重要な役割を果たします。

例えば、契約期間が終了する前に顧客へフォローを行い、継続利用を促すことや利用状況を分析して「より上位のプランが適している」と判断された顧客に対し、アップセルの提案を行うことが求められます。特に、SaaSは導入後の顧客の活用度合いが解約率に直結するため、インサイドセールスが定期的に顧客と接点を持ちます。

長期利用を促進するための関係を構築できる

SaaS企業では、一度契約を獲得した後のフォローアップが非常に重要です。顧客が長期的に商材を利用し続けることで収益が最大化するためです。インサイドセールスは顧客のニーズを深く理解し、適切なタイミングでフォローを行うことで、顧客満足度を向上させる役割を担います。

例えば、導入後のサポートや追加機能の提案を行うことで、顧客がより効果的にサービスを活用できるよう支援します。また、「この機能を追加すると、より業務効率が向上します」といった提案を適切なタイミングで行うことで、アップセルにもつながります。

幅広い顧客層へ効率的にアプローチできる

SaaS商材は、特定の業界や企業規模に限定されず、幅広い顧客層に適用されることが多いです。しかし、すべての顧客に対して対面営業を行うのは非効率であり、コストもかかります。そこで、インサイドセールスが重要になります。

インサイドセールスは、電話・メール・オンライン商談などの非対面営業を活用することで、より多くの顧客に効率的にアプローチできます。 さらに、CRMやMAを活用し、見込み度の高い顧客を優先的にフォローすることで、営業の生産性向上が可能です。

例えば、Webサイト上で資料請求をした顧客や、トライアルを開始した顧客の行動データを分析し、商談化の可能性が高いリードを優先的にアプローチすることで、効果的な営業活動を展開できます。このように、限られたリソースで最大限の成果を上げるために、インサイドセールスの活用は欠かせません。

分業体制によって営業効率を向上できる

SaaS企業では、営業活動をインサイドセールス、フィールドセールス、カスタマーサクセスなどに分業することが一般的です。インサイドセールスは、リードの育成や見込み顧客の発掘、商談の引き渡しを担当し、フィールドセールスは最終的なクロージングや大口契約の交渉に注力します。

分業体制によって各チームが専門性を発揮し、効率的に営業活動を進めることが可能になります。例えば、インサイドセールスがナーチャリングを行い、一定の確度が高まったリードをフィールドセールスに引き渡すことで、営業全体の成約率を向上できます。

また、カスタマーサクセスとの連携により、導入後の顧客フォローやアップセル・クロスセルの機会を増やすことができるのも特徴です。特にSaaSでは、契約を維持しながら追加のサービスを提供することが売上向上の鍵となるため、インサイドセールスが重要な役割を担います。

オンライン対応に馴染みやすい

SaaS商材は、非対面で営業活動を進めるインサイドセールスと非常に相性が良いです。オンラインでのデモやトライアルを通じて、顧客に価値を伝えやすいという特徴があるためです。


例えば、顧客がトライアルを開始した後、インサイドセールスが活用方法をレクチャーしたり、導入事例を紹介したりすることで、成約率を高めることが可能になります。

SaaS企業におけるインサイドセールスの役割

SaaS企業において、インサイドセールスは多岐にわたる役割を担います。ここでは、SaaS企業におけるインサイドセールスの具体的な役割を紹介します。

リードナーチャリング(顧客育成)を行う

インサイドセールスの最も基本的な役割の一つは、リードナーチャリング(顧客育成)です。リードナーチャリングとは、まだ購買意欲が十分に高まっていない見込み顧客に対して、適切な情報提供やフォローアップを行い、購買意欲を引き上げることです。

SaaS商材は比較検討の期間が長くなることが多く、企業ごとに導入タイミングが異なります。インサイドセールスは見込み顧客の関心度に応じて、徐々に購買意欲を高めることが重要です。

また、顧客の行動履歴を分析し、適切なタイミングでフォローアップを行うことで、より効率的なナーチャリングが可能になります。

有効商談を創出するためのリードナーチャリング方法はこちら

リードを営業チームに引き渡す

インサイドセールスは、適切なタイミングでリードを営業チームに引き渡す役割も担います。リードの状態を見極めずにアポイントを設定すると、商談の成功率が低下し、営業チームの負担が増えてしまいかねません。

リードの引き渡しの際には、単に「商談の準備が整いました」と伝えるだけでなく、顧客の興味・課題、過去のやりとりの履歴、具体的なニーズなどの情報を詳細に共有することが重要です。

また、営業チームとの連携を通じて、リードの対応優先順位を調整したり、再フォローが必要なリードをインサイドセールス側で管理したりするといった柔軟な対応も行います。例えば、商談のタイミングが合わなかったリードに対して、一定期間後にインサイドセールスが再度アプローチし、将来的な商談化の機会を逃さないようにすることが可能です。

収集した情報を各部署で活用する

インサイドセールスは、顧客とのやりとりを通じて得た情報を各部署と共有し、活用する役割もあります。特にSaaS企業は顧客のライフサイクルが長いため、各部署間の連携を強化し、一貫した顧客対応を行うことが重要です。

例えば、マーケティングチームに対しては「どの施策が効果的だったのか」「どのリードの反応が良かったのか」といったフィードバックを行うことで、よりターゲットに適したリード獲得施策を展開できます。

SaaS企業でインサイドセールスを成功させるポイント

SaaS企業におけるインサイドセールスは、顧客の育成や営業チームとの連携、データ分析を通じた改善など、多くの要素が求められます。ここでは、SaaS企業でインサイドセールスを成功させるためのポイントを紹介します。

詳細なペルソナを設定する

インサイドセールスで成果を上げるには、ターゲットとなる顧客を深く理解することが不可欠です。そのためには、詳細なペルソナを設定し、リードごとに最適なアプローチを設計することが求められます。

ペルソナの作成では、業種や企業規模、職種、意思決定の流れなどの基本情報に加え、顧客が抱えている課題や導入の動機、購買プロセスで重視するポイントなどを明確にすることが重要です。

カスタマージャーニーを作り込む

カスタマージャーニーを設計することで、各段階においてどのような情報を提供し、どのようなフォローを行うべきかが明確になります。

例えば、カスタマージャーニーを以下のように設定すると、各ステップに適したアプローチが整理できます。

  1. 認知フェーズ(サービスの存在を知る)
    → 業界レポートやホワイトペーパーの提供
  2. 興味・関心フェーズ(詳細情報を調べる)
    → ウェビナーの案内やトライアルの提供
  3. 比較・検討フェーズ(他社と比較し、意思決定を行う)
    → 導入事例の紹介やROIシミュレーションの提供
  4. 導入フェーズ(実際に利用開始する)
    → オンボーディングのサポートやFAQの提供

各部署と連携する

インサイドセールスは他部署との密な連携が求められます。例えば、マーケティング部門と連携することで、顧客の反応やニーズをフィードバックし、より効果的なリード獲得施策を展開できます。また、カスタマーサクセス部門と連携すれば、契約前の顧客の期待値を正しく共有し、導入後のサポートや継続利用の促進につなげることができます。

このように、インサイドセールスを情報のハブとして機能させれば、各部署の連携を強化することが可能です。

データに基づいて分析する

インサイドセールスの成果を継続的に向上させるためには、データに基づく分析が欠かせません。CRMやMAを活用し、「どのアプローチが効果的だったのか」「どのプロセスでボトルネックが発生しているのか」を定量的に把握することが重要です。

例えば、以下のような指標を追跡することで、改善点を明確にし、インサイドセールスの精度を高めることができます。

  • リードコンバージョン率(商談化率)
  • 架電・メール送信後のレスポンス率
  • 成約までにかかった平均日数
  • 解約率(リテンション率)

最も効果的なアプローチを特定することで、営業プロセスの最適化を図ることが可能になります。

インハウスか外注かを見極める

インサイドセールスを成功させるためには、自社で運用するのか、それとも外部の支援を活用するのかを慎重に判断する必要があります。

インハウス(自社運用)の場合外注(アウトソーシング)の場合
自社内でノウハウを蓄積できる立ち上げスピードが速く、短期間で成果が期待できる

SaaS企業の営業プロセスやリソース状況によって、どちらの方法が最適かを判断し、必要に応じてハイブリッド型の運用(自社+外注)を検討することも有効です。

SaaS企業におけるインサイドセールスの成功事例

SaaS企業におけるインサイドセールスの成功事例は、他社の営業戦略を検討する際に非常に参考になります。ここでは、株式会社Rockets、株式会社Helpfeel、株式会社カンブライトの成功事例をご紹介します。

株式会社Rockets

株式会社Rocketsは、インサイドセールスの生産性向上を支援するセールスオートメーションSaaS「LEADPAD」を提供しています。同社は、営業支援会社と事業会社、インサイドセールスの効率化のプロダクトの事業開発という多角的な経験を活かし、インサイドセールス業務の重要性を強調しています。

特に、顧客理解の深化やコールドリードに対して継続的なナーチャリングを続けることがSaaSインサイドセールスで成果を上げる鍵であることを述べています。

しかし、継続的な顧客接点を持ち続けるためのリソースが不足しており、「セルメイト」を導入しました。結果として、適切なナーチャリング設計により、コールドリードから温度感の高い商談を獲得し、受注の創出に繋がりました。

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株式会社Helpfeel

株式会社Helpfeelは、自己解決型検索SaaS「Helpfeel」を開発・運営し、導入企業200社を超える成長を遂げています。さらなる商談創出のため、Salesforceを活用した過去接触企業の掘り起こしを強化するべく、「セルメイト」を導入しました。

自社Sales force下で内製しているかのように、柔軟に運用をキャッチアップ。商談の品質も担保しながら、早期から有効商談創出しました。

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株式会社カンブライト

株式会社カンブライトは、食品製造業向けのSaaS「ツクルデ」を開発・運営する企業です。営業リソース不足を解消し、安定的に商談数を増やすため、インサイドセールス代行サービス「セルメイト」を導入しました。

従来のスポット型テレアポでは難しかったナーチャリングを強化し、リストを枯渇させずに高品質な商談を創出。コールドリードから継続的に期待以上の商談を獲得。また、展示会・ウェビナーなどのインバウンドリードにも柔軟に対応を行い、受注の創出を行いました。

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SaaS企業のインサイドセールス導入ならセルメイト

SaaS企業におけるインサイドセールスは、新規顧客の獲得だけでなく、契約の維持やアップセル・クロスセルの促進など、長期的な売上向上において重要な役割を担います。本記事では、インサイドセールスの特徴や成功のポイント、具体的な成功事例を紹介しました。

SaaS企業の営業活動では、詳細なペルソナの設定やカスタマージャーニーの作成、各部署との連携が不可欠です。また、データに基づく分析を行い、継続的な改善を進めることで、営業効率の向上が可能になります。さらに、自社でインサイドセールスを運用するのか、外部に委託するのかを見極めることも、成功への鍵となります。

セルメイトは、もともと自社で営業系のSaaSサービスを提供していた経験を活かし、SaaS業界に特化したインサイドセールスの知識とノウハウを豊富に保有しています。「SaaS企業の営業活動を強化したい」「インサイドセールスの効果を最大化したい」とお考えの方は、ぜひセルメイトにご相談ください。

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